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ラグジュアリーブランドの新たな試み

欧州のラグジュアリーブランドはここ数年、学生や新進クリエーターへのアプローチを強めている。

学生の教育や、新進クリエーターへの支援を通して、次世代を担う若者の可能性を高めることが目的。

ボッテガ・ヴェネタにとって最も大切な価値は、「職人技や品質の高さ」。職人の高齢化が問題となり、皮革学校を作るなど若い世代の育成に力を入れてきた。今春、来日したマルコ・ビッザーリ社長兼CEOは、「手作業の仕事に関心を持つ若い世代が少なくなるなか、若者に物づくりの知識や製品作りにかける情熱を伝えていきたい」と語っていた。

物づくりだけでなく、ビジネスの視点から教育支援する企業もある。

LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループは12年4月、早稲田大学ビジネススクールと共同で、「ラグジュアリー・ブランディング」をテーマにする講座を開講した。

「専門性のあるMBA」の取得を目指す学生を対象に、ラグジュアリービジネスにおけるマーケティングを教育するもので、同グループのトップマネジメントを講師陣に配し、ラグジュアリーブランドの経営者やデザイナーをゲストスピーカーに迎えて話題になった。

ブランドの価値やビジネスの仕組みを学生に直接発信することは、後々、優秀な若者を業界に迎える可能性を高めることにつながる。

日本は、ラグジュアリーブランドにとって、今も重要な発信基地。

「フェンディ」は東京芸術大学美術館でファーの技術を伝える展覧会を開催。

「エルメスジャポン」が杉野服飾大学による特別講座への協力を開始。

独自性を重視するメゾンのあり方を発信することは、ブランドの価値を伝えることにもつながっている。

欧州では、ラグジュアリーブランドが新進デザイナーをバックアップする動きも活発になってきた。

「ドルチェ&ガッバーナ」は、ミラノ・スピガ通りにある直営店に各国の若手デザイナーに商品を置くセレクトショップを開設。近年、世に出る機会が少ない新進デザイナーにチャンスを与えることを目的にした取り組み。

ミラノコレクション期間中も、注目の若手デザイナーの新作を紹介するイベントを行った。

モード誌などによる若手デザイナーの育成とバックアップを目的とする試みも増えている。

ミラノコレクション期間中には「ヴォーグ・イタリア」とオンラインブティック「ザ・コーナー・ドットコム」が11人のデザイナーを選出して作品を披露。NYでも米国ファッション協議会と「ヴォーグ」誌が主催するヴォーグ・ファッション基金アワードが毎年、デザイナーを選出しており、流れはどんどん大きくなっている。

イタリア「ジョルジオ・アルマーニ」も今年、若手支援に乗り出した。

新世代イタリア人デザイナーの支援を目的に、発表の場としてアルマーニが所有するショー会場を提供するというもの。初回の6月は「アンドレア・ポンピリオ」、9月は「ステラ・ジーン」が選ばれた。

ミラノで発表するブランドが減少し、デザイナーのジョルジオ・アルマーニは「私たちに必要なのは、イタリアのファッションを支援するための具体的なアクションなのです」と語っている。

ドルチェ&ガッバーナの直営店で紹介された新進ブランド

「ファウスト・プリージ」

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